2017/10/22(日)ARAYA DIA 2016を1年使ってみて

1年ほど前に,ARAYA DIAという自転車を購入しました.
自分なりに手を加えながら使ってきたので,そのレビューをしてみたいと思います.

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[撮影日時: 2017:08:19 12:44:33,焦点距離: 5mm,F値: 4.0,露光時間: 0.001s,ISO: 100,EV: 0]



1 全体的に見て

もう1台自転車を持っていますが,ここ1年はほとんどDIAばかり使っています.
経験をもとに欲しい自転車を買ったんですからね…….

1回のサイクリングあたりでは100km以内しか走っていませんが,この範囲なら問題なく使えます.
ただし,元々重いフレーム・部品の自転車なのに,さらにバッグに荷物もたくさん入れて出掛けるスタイルのため,とにかく重い.
この点は変速機の段数が多いだけのママチャリに近いかもしれません.

しかし,ドロップハンドルで前傾姿勢を取ると(加速は悪いが)速さはそれなりなので,ママチャリとは違います.
それに,昼下がりにふらっと出掛けて,日が暮れてしまっても,強力な2灯の前照灯と見やすいテールランプで安心感はあります(個人の感想です).

フルサイズの一眼レフが気兼ねなくフロントバッグで輸送できれば個人的には完璧の自転車です!

2 バッグ・キャリア類

2.1 リアバッグとリアバッグサポーター

リアバッグサポーター CA-RRAを駆使して,サドルの後ろにオストリッチ サドルバッグ SP-731をつけて乗る気満々だったのですが,
現在,SP-731は常時使っていません.この記事に示すように部品も追加で作りましたが,自分の用途には適しませんでした.
常用をやめた理由は次の通りです.これが気にならないなら大丈夫.
  1. オストリッチ サドルバッグ SP-731にはリアバッグサポーター CA-RRAの長さが足りない.ドロヨケにバッグがぶつかる.
  2. リアバッグサポーターの幅もないので,サドルバッグの左右がダランと下がる.バッグには形を整えるために型紙が入っているがこれでは防ぎきれない.
    型紙の補強や新規の補強部品をバッグ側に施す必要がある.
  3. ダンシングするとサドルバッグがかなりグラツク(そして左右どちらかに傾く).マジックテープで固定してはみたが,効果は限定的だった.
  4. リアバッグサポーターの耐荷重があまりない.手で押すとちょっとしなる.これは不良品というわけではなく,デザインの問題.
    私のように重い荷物を常に持ち運びたいと思ったら,NITTO CampeeCross27 REAR SETでも取り付けるしかない.
  5. フトモモの後ろにバッグが当たるが,角はないのでそれ自体は気にならない.しかし,それによってサドルバッグが左右どちらかに寄っていく…….
私はCA-RRAのデザイン・仕上げともに気に入っているので,外すようなことはせず,ロープを携行して非常時や上着の固定等に使っています.
小ぶりな巾着を用意して,それに軽くて壊れない荷物を入れ,ロープで固定する,というのが上手な使い方のような気がします.

コメントで,ある方から問い合わせをいただいたのですが,回答はこれでよろしいでしょうか?
キャリアの取り付けに関しても触れられていましたが,私は購入時に販売店でやっていただいていて,自分では脱着していないので何ともいえません.
見た感じでは,取り付けにはスパナ,ボックスレンチは必要だと思います.
フレーム形状によっては曲げ加工が必要かもしれません.

2.2 フロントバッグとフロントキャリア

当初,サドルバッグ SP-731とそろえるためにも,元々持っていたオストリッチ 幌布フロントバッグ F-516 生成を使っていました.
しかし,SP-731を常用しなくなったため,容量が必要になり,より大きなオストリッチ フロントバッグ F-702に買い換えました.

ここでリアバッグと同じく,ダンシング時のグラツキ・ダレと荷台の天板の大きさが問題になります.
フロントキャリア CA-EXSは,リアバッグサポーター CA-RRAと同様,
もう1台の自転車で使っているNITTO M12フロントキャリアに比べて小さめの作りです.幅も長さもF-702には全然足りません.

このため,アルミニウム合金製のフロントキャリアサポーターを自作しました*1
これに木製の板を組み合わせ,そこにマジックテープを取り付け,バッグのグラツキとダレはゼロにしてあります.
フロントキャリアは小さめですが,耐荷重は十分のようです.
この記事トップにある写真がその状態のものですが,木製の支えも黒く塗装しているので目立たないと思います.

このフロントバッグにはQ7というミラーレスカメラを放り込んだり,
APS-Cの一眼レフカメラのK-30を厳重なクッション材で包んだ上で入れていたりします(1年前は怖くて試していなかった).
ちょっと怖いですが,今のところ大丈夫です.
最近だと,SL大樹の写真を撮ってきたとき(往復70kmくらい)にこの方法でカメラを持っていきました.
バッグの中でカメラのカタマリは固定せず,慣性に身を任せているので衝撃はだいたい逃げていると思うので壊れないのだと思います.
変に固定すると破損の可能性が高くなりそう.当然,段差はなるべく避けたり減速して対処しています.

2.3 フルサイズ一眼レフカメラの運搬

APS-Cのカメラは若干破損の危険性をはらむものの,フロントバッグに何とか入れることができました.
より大きなカメラを運搬しようとすると,流石にフロントバッグではいろいろ無理です.
カメラ自体の質量も値段も増大し,破損時の被害が甚大になります.

1年前の記事でも触れてますが,私はスリングバッグを使っています.
ただし,種類は一緒でも別のバッグに変えました.
今使っているバッグは下の写真のもので,ManfrottoのMB NX-S-IGYというものです*2

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[PENTAX PENTAX Q7 4mm F3.7 1/30秒 ISO3200]


このスリングバッグは取っ手が付いていて,背負う以外に手持ちカバンとしても一応扱えます.これが個人的に着目した特徴です.

今年の2月は,このバッグを使って,標準ズームの一眼レフカメラ(PENTAX K-1),望遠レンズ,マクロレンズ,ミラーレス一眼(PENTAX Q7),
ノートパソコン(ThinkPad X230),モバイルルータ,GPSロガー,モバイルバッテリーを持って行きました.
スリングバッグを含め5kgほどだと思います.

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[PENTAX PENTAX Q7 3.8mm F3.7 1/30秒 ISO2500]

収納はこんな状態*3です.K-1は問題なく入る.
しかし,お気軽散歩用にしては大きすぎるのでそこは我慢する必要があります.
また,自転車に乗る際はどうしても汗で蒸れてしまいます.
これは仕方がないので,使用後にお湯で洗って陰干ししています.

いろいろ荷物を持っていく場合,カバンを一つにまとめられるので良いです.
これまで使ってきたおむすび形のスリングバッグはカメラしか入らなかったのでその差は大きいです.
旅行時にもメインのバッグとして使っています.


*1 : 今回は3D図でも載せないとわかりづらいので,図面は載せません.

*2 : 今は後継の製品(MB NX-S-IGY-2)があるようですね

*3 : 写真ではノートパソコンは入れていません.ノートPCを入れた場合は紙のA4ファイルが辛うじて入るくらいになります.

3 ドロヨケ

雨上がり直後も気軽に乗れて便利ですが,邪魔に感じるときもあります.
たまに自転車を倒してしまうことがあり,キズがついています.

リアのドロヨケはリンク先の記事のような変更を行っています.
変更前に比べるとメリットは大きいのですが,締め方によってはすぐ緩みます.

4 テールランプ

ブリヂストンSLR100BFから,キャットアイTL-AU165-BSへ変更しました.
前者はソーラー充電式,後者はボタン電池式です.
前者で大丈夫だと思ったのですが,私の自転車は屋外でカバーを掛けて保管しているため,風による振動と真冬の低温(最低で氷点下5度くらい.)にさらされます.
これにより,保管中頻繁に点灯し,バッテリーが劣化したらしく,使える時間が極端に短くなってしまいました.
しかも,保管時に点灯しないようにするOffスイッチがないため,電池を抜くしか対策がない…….
よって,使わないときに自動点灯をOffにできるスイッチがあるTL-AU165-BSに変えました.
この製品は普通のリフレクターとほとんど変わらない形状でスリムです.
ソーラー式よりもゴテゴテ感はないので,スポーツ自転車に取り付けるには良いと思います.

5 サビ対策

この自転車は多くの部分がクロモリとハイテンでできています.錆びます.
頻繁に注油・サビ抑制のシリコンスプレーを吹くことで対策をしました.
これで梅雨の湿気にもやられず,基本的には大丈夫でした.

しかし,1時間に50mmくらいの土砂降りの中を走った*4後にちょっと錆びました.
翌日のメンテではなく,帰ってすぐに自転車から水分を飛ばして拭き上げるべきでした.
錆びた箇所はクレ556+綿棒等で擦り落とすか,脱脂の上補修塗料を塗ることで誤魔化しました.

*4 : トップの写真を撮った2時間くらい後のことです.

6 輪行等

実は,本当の輪行(公共交通機関を使っての遠出)はまだ試していません.
輪行袋はオーストリッチのL-100/超軽量型を用意したんですが,バラして車に載せてみた止まりです.
これはまた日を改めてレビューを…….

7 スペックまとめ

7.1 自転車本体

部位使用部品(のグレード,種類など)補足
フレームサイズ500mm乗っている人は身長165cm,股下70cm.
基本重量12.8kg(13.4kg)括弧の外側,内側の数値がそれぞれどのような状態を示すのか記載はない
フレームクロモリ MIDサイズ シートアウターバテッド TIG溶接フレームクロモリフレーム.チェーンフック付.
フォークハイテン 1”スレッド 50mmオフセット ユニクラウンハイテンフォーク
ヘッドセットCH-907JN Micro-Adjust 1" Threaded w/Cartridge-bearings 
BBセットSHIMANO BB-ES25 68-113mm オクタリンク 
ハンドルバーKALLOY HB-CM21 Maes-Drop 400mm φ26.0mmマースバー
ハンドルステムKALLOY KL 80mm(500)/100mm(540) 
グリップレザータイプ ポリウレタン茶色系のバーテープ 
ブレーキSHIMANO BR-R451 Road-brake 57size 
ブレーキレバーTEKTRO RL340 /TEKTRO RL570 (Top-mount Levers) 
ギアクランクSHIMANO CLARIS 50-34T ギヤガード付 ×165mm 
チェーンSHIMANO CN-HG40
カセットSHIMANO CS-HG31-8 11-32T 8speed
ペダルXERAMA SP-910S アルミシルバーボディ/ブラックケージ
リアメカSHIMANO CLARIS SS 
フロントメカSHIMANO CLARIS φ28.6mm 
シフトレバーSHIMANO SL-R400 8speed×Friction Down Tube Shifter 
ハブSHIMANO CLARIS 32H 100×130
スポーク14G Stainless
リムARAYA TX-733 700C Silver 32Hアラヤの自転車ですからねぇ…….
タイヤSCHWALBE 700×28C DELTA CRUISER F/V
サドル(初期)VELO Double-density TrekkingARAYAの刻印付 
(交換品)ビーム スプリングコンフォートサドル ブラウンおしりに優しい 
シートポストKALLOY SP-243 27.2×300ポリッシュシルバー ARAYAレーザー刻印
フェンダー36mm width Aluminum Alloy, Bright finish, w/Stainless stay
フロントキャリアCA-EXS純正オプションでたぶん選択肢なし.ARAYA EXSと同じもの.M12に比べると小さい.
リアバッグサポーターCA-RRAARAYA EXSと同じもの.何だかNITTO CampeeCross27 REAR SETも取り付けられそう.

7.2 装備品

その他使用部品補足
リフレクター付属で型番不明前後のスポークに
ベル付属で型番不明 
スタンドESGE ダブルレッグスタンド耐荷重25kg.金具を自作して取り付け
携帯ポンプパナレーサーBMP-N21AGF2-S圧力計付の携帯足踏みポンプ.今はフロントバッグの中に入れてある.
工具類予備チューブ,パンク修理セット,六角レンチ他今はフロントバッグの中に入れてある.
サイクルコンピュータCATEYE CC-MC100W (マイクロワイヤレス) バックライト付 .最近調子が悪い?
GPSロガーCanWay GP-102バックライト付.速度や走行距離の表示の他,簡易なルート登録などもできる.便利.
前照灯ノーブランド USB給電超高輝度LEDランプCREE XML-T6相当品採用.眩惑対策済み.
Panasonic SKL083S市街地・トンネル用.暗所自動点灯.
テールランプキャットアイTL-AU165-BS点滅のみだが反射材付なので法令に適合.電池式でスリム.
フロントバッグオストリッチ フロントバッグ F-702(黒)
サドルバッグ常用はやめる.ロープのみ携行.
カギワイヤー錠 

8 総括

まだ,試していないこと,改善したいことがあるのを再確認しました.
別の機会にまたARAYA DIAについて触れることがあると思います.