2016/09/14(水)サイクリングで一眼レフをなるべく安全に携行する方法の検討
カメラを買ってしまった手前,自転車で出かける際にもカメラを持ち出したくなるものです.
そこで,自転車で出かける際に一眼レフカメラを持ち出す際に必要なことを考え直してみました.
1 過去の方法を顧みる
過去には一眼レフを持って自転車で出かけることもしていたときがあったのですが,どうしても準備が大変だからということで,
Q7を導入してからはほとんど実行していませんでした.
ひとまず,記憶をたどりながら,過去の対策を思い出し,現状に即した方法を見つけようと.
1.1 サイドバッグの中へインナーケースを入れ運搬する
一眼レフと自転車の組み合わせで出掛けたのは偕楽園の時が最後だと思います.このときは,リアキャリアに付けたサイドバッグの中に,
クッション性能のあるインナーケースを入れ,その中にカメラとレンズを収納していました.
この方法の特徴は
- 自転車に乗っている人(以下,運転者)は荷物を身につけなくて良い.
- インナーケースには入れているものの,衝撃が加わっていないとは断言できない.
ツーリング車などのリアサスペンションがなくタイヤが細めの自転車は,路面の衝撃がそのままキャリアや,サドル(お尻)へ伝わるため.
ただ,サイドバッグは固定されているものの,上下には動くため衝撃はある程度吸収されているものと思われる. - 転倒時は,バッグに荷重がかかり,カメラも破損する可能性が極めて高い.
- サイドバッグから一眼レフを取り出すのは手間であり,即応性は悪い.

使っているのは『オーストリッチS-7』.
荷物の落下防止を重視した構造上,頻繁な荷物の出し入れには不向き.
1.2 スリングバッグにカメラを入れ,運転者が身につけて運搬する
K-30よりももっと前,私がK-rをメインとしていたときにスリングバッグという種類のバッグ(下の写真のモノ)を用意して,
テスト運用していたことがありました.このバッグを用いた際の特徴としては,
- 運転者は常にカメラバッグを身につけることになり,主に暑さの影響を受けやすくなる.
- 運転者自身がサスペンション代わりになるため,カメラへの衝撃は小さいと思われる.
特にダンシング(立ち漕ぎ)をした状態であれば,カメラへの衝撃は最小になるであろう. - スリングバッグの特徴として,バッグ本体を背負う配置の他に,
運転者の正面(腹部付近)にバッグ本体がくる配置も取れる. - 上項の正面配置時は,
- 基本的にダンシングは可能.
- シッティング(普通にサドルに座って漕ぐ)場合は,
バッグの大きさや,乗車時の前傾姿勢の程度により,バッグとヒザが干渉する場合がある. - バッグとヒザが干渉しなければ,常時正面配置でサイクリングが可能.
- カメラをバッグから取り出しやすく,即応性が比較的良い.
- 汗をかきやすい部位である背中にバッグがないため,暑さに対して有利.
- 正面配置でも背面配置でも,バッグがずれにくい.運転の邪魔になることは基本的にない.



使っているものは,『KATA LighTri-312DL』.もう新品は出回っていない様子.
後継と思われるのが『マンフロット Manfrotto MB MA-S-A1 MA アクティブスリング1』.
後者の方が,いろいろ使い勝手は良さそうです.
スリングバッグという名前でも違う形のものが多々あります.
本記事では,この写真のような構造のバッグのことを指しているのでご注意ください.
1.3 フロントバッグの中へインナーケースを入れ運搬する
これはクッション材を入れるとはいえ,衝撃がもろにカメラへ伝わる運搬方法であるため,一眼レフカメラを使って実際に試したことがありません.
Q7等ミラーレス機では試したことがあります.これが原因で故障したことはたぶんありません.
上と同様に箇条書きで特徴を挙げれば,
- フロントサスペンション付の自転車でなければ,最もカメラに衝撃が伝わりやすい運搬構造.
軽いカメラならまだしも,重く高価な一眼レフカメラでは試したくない. - カメラは取り出しやすい(Q7時).
- カメラを入れるとフロントバッグにはモノがほとんど入らなくなる.


使用しているのは,『オーストリッチ幌布フロントバッグ F-516 生成』
1.4 カメラをバッグに入れず,ストラップを首からかけるだけで運搬する
K-1では,斜めがけできるカジュアルタイプのストラップ,『PENTAX O-ST842』を使用中ですが,これを首にかけ,ケースに入れず持ち歩くということも一応考えることはできます.
ただ,カメラと交通の安全性の面で最悪ですね…….
1.5 結論 --- スリングバッグ
ひとまず,上に挙げた方法のうち,現状に最適なのはスリングバッグを使うものだと思います.- カメラへの衝撃が最小(と思われる).これが最大の理由
- 即応性があり,運転の邪魔にならない.
他の方法に比べると,暑くなりますが,仕方がありません.
どうしても暑いのが我慢できないなら,ミラーレスを持ち歩けばいいのです.
2 実際に試す
実は,この記事を書いている時点ですでに2回ほど,スリングバッグを携行して撮影サイクリングへ出掛けています.
別記事にしますが,両方とも,思ったほどマイナス面は目立ちませんでした.
なので,自転車で一眼レフを持ち歩くときは,当面スリングバッグを携行していこうと思います.
2.1 1年後の感想
1年後の私がどのように一眼レフカメラを運搬しているか触れている記事があります.この記事の後日談になるので必要に応じご覧ください.